スティーヴ・ヴァイ、ヴィニー・カリウタを語る
元は 「DRUM! Magazine」 に掲載とのこと。Wikipedia英語版の「Vinnie Colaiuta」の項目にも引用されている。
→ Okay Vinnie, Where's Five? (www.vinniecolaiuta.com) (2003)
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奴はエイリアンだよ。あのポリリズムは誰にも真似できない。奴の演奏を採譜したことがあるけど、ハイハットだけで5つか6つの記法が必要だったんだ。
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奴の読譜力も恐ろしい。80年代の初め頃かな、フランク・ザッパがリハーサルに「Mo 'N Herb's Vacation」って曲を持ってきて、これが信じられないくらい複雑なんだ。ドラムスの譜面が「The Black Page」よりもっと込み入っててね。テリー・ボジオもそこにいたと思う。ヴィニーは右側のスタンドに譜面を載せて、左側にはもう一つスタンドを立てて、寿司の皿を載せてた。いいか? 曲は初めはゆっくりだけど、リフになると、シンバルのチョーク、ハイハット、ラフ、ロートタムのスピン、もうありとあらゆるクレージーな演奏てんこ盛りだ。で、奴を見てると、演奏しながら譜面のページを片手でめくる、めくったら、右手でリフを叩きながら左手で寿司を一つつかんで頬張る、そして、左手と足でリフを続けながら右手の中指で眼鏡を押し上げる。そんなんで、 最後まで演奏し続けるんだ。あんな変態な光景、見たことない。フランクは譜面を宙に放り投げるし、ボジオはそっぽ向いて出てっちまうし、俺は笑うしかなかったな。
ヴィニー・カリウタは、ソロアルバムで聴けるスリップビートなんかも常人じゃない。モンスターだって言う人もいる。けど、寿司を食いながらって、パフォーマンスか?(笑) ちなみに、「The Black Page」は、譜面が音符で真っ黒って意味で、ドラマーの悪夢ともいうべき超難曲。テリー・ボジオの演奏で知られている。ザッパのライブアルバム「Zappa in New York」を聴くべし。
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