ジェフ・ベックを語る

22 January 2023  |  Tags: Jeff Beck

ジェフ・ベックが逝ってしまった。何も言葉が出ない。いつかこの日が来るだろうことは、頭では判ってるつもりだったけど。それにしても、この日は何の因縁なんだろうね。

  • ジェフ・ベックの命日: 2023年1月10日
  • デイヴィッド・ボウイの命日: 2016年1月10日
  • ロッド・スチュワートの誕生日: 1945年1月10日

いずれにせよ、古い記事の断片を幾つか再掲するくらいしか出来ないな。


「今日のおまけ」より

  • R・ブラックモア、D・ギルモア、B・メイほか多数:「ジェフ・ベック、最高!」
  • ジェフ・ベック:「ジョン・マクラフリンこそ、この世で最高のギタリストだ」
  • ジョン・マクラフリン:「アラン・ホールズワースの技を盗もうと思って間近で見てたが、何をどうやってるのか、まるで掴めなかった」
  • アラン・ホールズワース:「ほんとはギターじゃなくてサックスをやりたかったんだけどね」

→ グレッグ・ハウ、自らのキャリアを語る (1/2)


「今日のおまけ」より

  • 日本じゃ昔からポール・ロジャースまたはジョン・ポール・ジョーンズが言ったことになってる「ロック・ギタリストには2種類しかいない。ジェフ・ベックとそれ以外だ」って言葉、近頃は「けいおん!」の秋山 澪の言葉として、「There are only two kinds of rock guitarists: Jeff Beck and everyone else.」って英訳されて、イギリスも含めた海外に逆輸出されてるらしい。例えばこんな。

  • Anime Quotes | K-on
  • Witty | Funny Quote #4993347

→ ジェフ・ベック、キース・ムーンを語る (3/17)

今日の付け足し: この「秋山 澪の言葉」に接して、海外の人が「Totally deserved!!」(まさに!! とか 言いえて妙!! みたいな意味) ってひれ伏してたりする。


リッチー・ブラックモアの言葉

  • ギターをアンプに向けると、フィードバックが起きることもあるし、何も起きないこともある。それが面白い。ジェフ・ベックの大したところは、そういう偶然を実にうまく使って感情を表現することだ。フィードバックがうまくいけば、一本のギターじゃなくて、まるでオーケストラのように聞こえる。ジェフ・ベックの演奏は常に偶然の産物だ。ある晩は全くダメで、なんでこんな人がこんなに有名なんだ、って思わせたりする。ある晩はうまく成功して、それまで全く聴いたことのないような音を聴かせてくれたりする。彼は大好きなギタリストの一人だが、時々良くない評価を受けるのは、そのせいだろうと思う。たまたまダメな日に当たっちゃったんだよ。例えば本を読んだりチェスをしたりして精神が活発になってたら、うだうだ過ごした時よりも、ずっと上手く演奏できるかも知れない。調子の良い日もあれば悪い日もある。そういうことなんだ。

→ リッチー・ブラックモア、「偶然の音楽」を語る (ジェフ・ベックを語る)


コージー・パウエルの言葉

  • (ブラック・サバスでの共演がブライアン・メイに会った最初かと聞かれて)
    一緒に演奏したって意味なら、その通りだ。彼のことは、ジェフ・ベック・グループの頃から知ってる。マーキー (ロンドンの老舗のクラブ) によく見にきてくれてた。クイーンの何曲かは、ジェフ・ベックからパクってるんだ。20年後に、仲間ってことで教えてくれたよ。

→ コージー・パウエル、ブライアン・メイやブラック・サバスを語る (自らのキャリアを語る (10/12))


彼を偲んで、何曲か聴いてみよう。


「Where Were You」について、本人の言葉

  • これを思いついた元は、ブルガリアン・ヴォイスのアルバム「Mystere des Voix Bulgares」だ。あれは驚異的な代物だよ。宗教体験っていってもいい。あの女性たちがみんなで歌うと、これまで聴いた内で最も驚くべきサウンドになる。1/4音階でスケールはむちゃくちゃだが、とてつもなく感情に訴えてくる。ギターでもベンド・ハーモニクスとトレモロ・バーを使えば、あれが再現できる、新しい音のパレットだ、そう気がついたんだよ。

  • YouTube | Jeff Beck - Where Were You (Live at Ronnie Scott's)

→ ジェフ・ベック、「Where Were You」を語る (30人のギタリスト、この1曲を語る (9/30))

今日の付け足し: この曲、ブライアン・メイが激賞している。


「今日のおまけ」より

  • ジェフ・ベックが亡きコージーを偲んで作ったって噂 (裏が取れてないんで、真偽のほどは不明) のある「Another Place」。

  • YouTube | Jeff Beck - Another Place

→ コージー・パウエル、今後の予定を語る (自らのキャリアを語る (12/12))

今日の付け足し: 作ったのは当時よく組んでたキーボード奏者のトニー・ハイマス。


今日のおまけ:

遺作になってしまったジョニー・デップとのアルバム「18」から。

ちなみに、オリジナルはこちら、

ところで、アルバム・ジャケットのイラストは、この動画の18分38秒くらいに出てくる何かザ・トライデンツ (ベックがザ・ヤードバーズの前に入ってたバンド) 関係の写真あたりが元ネタだったりするかな。


ジェフ・ベック、これまでありがとう。どうぞ安らかに。



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