テリー・ボジオ、エイドリアン・ブリューを語る
「DRUM! Magazine」サイトの記事より。元は「drumstuff.com」に2000年頃に載ったインタビューとのこと。ものすごく長くて、ザッパ・ファミリーのことなど、色々と語っている。
→ An Interview from the Vault, Part II
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キング・クリムゾンの周辺であれこれ画策しては、彼を別プロジェクトとかに引き込もうとしてるんだが、うまく行ってないんだよ。
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彼がザッパ・バンドに加わった頃、俺は偏見に凝り固まってて、アメリカのジャズ、ロック、フュージョンしか音楽じゃないと思ってた。ウェザー・リポート、マイルス、マハヴィシュヌ、チック・コリアとかね。若くて、了見がとても狭かったんだ。俺はザッパ・バンドじゃもうベテランだし「The Black Page」も演奏したし、そんなふうにちょっと自惚れてたところに、彼が入ってきた。1930年代のディック・トレーシーみたいな身なりで、かっこよかったよ。すごいギタリストなのは判ってた。音も面白かったし、歌えたし。だが、俺はナポレオン・マーフィ・ブロックみたいなショーマンになって欲しかったんで、彼をそそのかして陸軍婦人部隊の制服を着せたりしてた。
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当時のバンドは、鬼の読譜力のトミー・マーズ、ピーター・ウルフ、パトリック・オハーン、みんなジャズ屋だ。それに、パーカッションのエド・マン、エイドリアンと俺だ。エイドリアンは、フランクが歌わないところで歌う、一晩に1〜2回のソロを弾く、フランクが割り当てた大して難しくないパートを弾く、それだけの存在だった。フランクはそうやってメンバーのポテンシャルを試してたんだけど。フランクですら「ソロ」とは言わず、「エイドリアン、ここで例の鳥寄せ笛をやってくれ」なんて言ってた。せいぜい1〜2小節だ。そんなんで、正直に言って、俺は彼をそんなに尊敬してなかった。仲は良かったけど、パトリック・オハーンや他のメンバーに対する気持ちとは違ってた。
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そうしたら、エイドリアンはデイヴィッド・ボウイと組んだじゃないか。信じられないような仕事だった。次はトーキング・ヘッズだ。なんてこった。さらに、ソロの「Desire Caught by the Tail」ときた。どんだけ素晴らしい奴なんだ。俺がどうしようもない馬鹿だっただけなんだ。グリーク・シアターでトーキング・ヘッズが公演した時に、ミッシング・パーソンズも直前に公演したばかりだったんで、訪ねてって夕食を一緒にした。「俺が間違ってた。何も判ってなかったんだ。素晴らしいじゃないか。ソロのコンセプトもすごいよ」。そう言ったが、それっきりだった。それ以来ずっと、また一緒に仕事できればと思ってるけど、やっぱり手遅れだよな。
ブリューはザッパ・バンドで何だか疎外感を味わってた、みたいな話も出てくる。言われてみれば、ブリューはキング・クリムゾンでトニー・レヴィン、パット・マステロットの2人と一緒にやってるのに、その2人とボジオが組んだHoBoLeMa (メンバー4人の頭文字をつなげただけ) は、ギターはアラン・ホールズワースだしな。それはそれですごい面子だけど。なるほどなぁ。色々とあるんだろうけど、難しそうだね。
なお、これはパート2の一部分。パート1のほうは、チャド・ワッカーマン、ボジオ・レヴィン・スティーヴンス、ザ・ロンリー・ベアーズについて語っていて、同じくらい長いんだけど、そっちもいずれ紹介するつもり。
今日のおまけ: MP & UK
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