スティーヴ・ヴァイ、ブライアン・メイを語る (30人のギタリスト、30人を語る (14/30))
「Guitar World」サイトの2011年12月の記事より。雑誌が創刊30周年ってことで、著名なギタリスト30人にそれぞれ憧れのギタリストを語ってもらったっていう企画。今回は第14回。
→ 30 on 30: The Greatest Guitarists Picked by the Greatest Guitarists
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ブライアン・メイのギターの素晴らしさは、十分に語られてるとはいえないと思う。曲そのものの良さの陰に隠れてしまってるんだろう。アルバム「Queen II」は私を釘付けにした。彼はもっとも特徴的なギタリストの一人って言っていい。ベック、ペイジ、クラプトン以上だ。あのオーケストラのようなギターは前例がない。エドワード・ヴァン・ヘイレンが現れて、ギターのサウンドを根底からくつがえした。私にとってのブライアン・メイも同じだ。あれはギタリストの頭ん中に生まれつきある音なんだ。
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私がフランク・ザッパと仕事し始めた頃のことだ。ロサンゼルスに移ったばかりで、無名の21歳だった。ある時、レインボー・バー・アンド・グリルに入ったら、なんとそこにブライアン・メイがいたんだよ。もう、あらん限りの勇気を奮い立たせて、挨拶に行った。「お世話になってます。自分もギターを弾きます。今はフランク・ザッパとここに来ています」。そうしたら、「じゃ、俺たちのリハーサルに来ないか?」って言ってくれた。
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リハーサルを見に行ったら、ステージに引っ張り上げて、ギターを弾かせてくれた。彼が父親と作ったっていうあのギターをだ (Red Specialのこと)。それも、こんなガキにだ。信じられなかった。なんて親切、なんて暖かい。弾いてみたら、スティーヴ・ヴァイの音がする。彼が弾いたら、ブライアン・メイの音がした。あの音は彼の指先、彼の頭ん中にあるものなんだ。よく判ったよ。私は誰の音でも聴いて真似できる。だが、ブライアン・メイだけは無理だ。彼ははるかな高みにいる。
ブライアン・メイが過小評価なのは間違いない、ってか、かえってクイーン現役当時より今のほうが評価されてるような気もする。ほんと、良い人なんだなぁ。メイには、ザッパとやってんなら大丈夫、って考えがあったのかも知れないが。なお、このインタビューは元々は「Classic Rock Magazine」の2009年9月号。
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