スティーヴ・リリーホワイト、ウルトラヴォックス「Ultravox!」を語る (自ら代表作を語る (1/8))
「MusicRadar」の2011年2月の記事より。スティーヴ・リリーホワイトといえば、良くも悪くも、1980年代を代表するプロデューサーの一人だ。その彼が、自分のキャリアを決定づけた代表的な仕事として、16枚のアルバムを選んでいる。ただ、全部を紹介すると日にちがかかるんで、幾つか抜粋して紹介する。初回はウルトラヴォックス「Ultravox!」(1977年)。
→ Production Legend Steve Lillywhite on 16 Career Defining Records
- 俺はスタジオづきのテープ・オペレーターで、ボタンを押す、みたいな仕事をしていた。当時、エンジニアに昇進するための一つのやりかたは、週末にバンドに来てもらって自分でエンジニアの仕事をやってみて、スタジオのボスにうまく認められることだった。それで、タイガー・リリー (Tiger Lily) ってバンド、後でウルトラヴォックスって名前に変えたけど、に来てもらってデモを作ったら、そのおかげで彼らはIslandsレコードと契約できることになった。なので、彼らは俺にアルバムのプロデューサーを頼んできてくれたんだ。レコード会社はバンドに、有名な人物に頼めって言ってきて、彼らはロキシー・ミュージックが大好きだったんで、ブライアン・イーノにも頼むことになった。それで、バンドとブライアンと俺で作ったんだ。彼とは初めての仕事になった。ブライアンって、やって来て、自分のことだけやって、帰っちゃうんだよ。一方、俺はずーっといて、色々と細かい調整とかやってた。いい勉強になった。アルバムは評価は高かったけど、ヒット・シングルには恵まれなかったな。パンク初期の時代で、形がすべてだったんだ。ウルトラヴォックスはパンク出身だけど、どっちかというとアート・ロックだったからね。
ウルトラヴォックスのファンには申し訳ないが、バンドそのものの話より、プロデューサーになったいきさつや裏話が面白い。
この一連の記事で取り上げられている16枚は、 (1) Ultravox - Ultravox!, (2) XTC - Drums and Wires, (3) Peter Gabriel - Peter Gabriel, (4) The Psychedelic Furs - The Psychedelic Furs, (5) U2 - Boy, (6) Big Country - The Crossing, (7) Marshall Crenshaw - Field Day, (8) U2 - War, (9) The Rolling Stones - Dirty Work, (10) The Pogues - If I Should Fall from Grace with God, (11) The La's - The La's, (12) Dave Matthews Band - Under the Table and Dreaming, (13) Morrissey - Vauxhaul and I, (14) Phish - Billy Breathes, (15) U2 - How to Dismantle an Atomic Bomb, (16) Thirty Seconds To Mars - This Is War。
次回はピーター・ゲイブリエルの予定。
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