マイク・ケネリー、フランク・ザッパを語る (1/2)

21 October 2012  |  Tags: Mike Keneally, Frank Zappa

「5人のギタリスト、フランク・ザッパを語る」っていう「Guitar Magazine」誌の1994年2月、ザッパが亡くなった直後の記事が、2010年8月に「Guitar International」サイトに転載されたもの。ウォーレン・ククルロ、マイク・ケネリー、ドゥイージル・ザッパ、エイドリアン・ブリュー、スティーヴ・ヴァイの5人が、バンドに加わったきっかけやザッパへの思いなどを語っている。

→ Guitar International - Frank Zappa’s Guitarists: Interviews with Five Guitarists of the Zappa Kind


  • 小さい頃から (9歳からだそうだ) ずっとザッパが好きだった。彼の妙なユーモアが気に入ったんだと思う。音楽について言えば、どのアルバムのコンセプトも全て良い。他の誰よりも上手くやる。うまく洗練させるんだ。音楽の構造も大好きだ。10歳の誕生日に「Fillmore East」のアルバムをもらった。PMBC (たぶんPMRCの間違い) に言わせるなら、その時に俺は「壊れた」んだ。それ以来、彼の作品を何度も何度も聴いてきた。

  • 1987年、当時はサンディエゴに住んでたんだが、フランクが新しいツアーのバンドのリハーサルをやってるって聞いた。それで彼のオフィスに電話して、「ヴォーカルもキーボードもギターもやれます。曲もよく知ってます。もしもご興味がおありなら、お電話を頂けますか」、そう言った。そうしたら、フランク本人から折り返し電話があって、「俺の曲を何でも演奏できるそうだな。本当かよ。ここに来て証明してみろ」。

  • 兄貴 (または弟) に車を運転してもらってロサンゼルスに向かう途中、ずっと後部座席で「Sinister Footwear 2」や「What's New in Baltimore?」を練習してた。本当はどの曲も演奏できるって訳じゃなかったが、ハッタリで何とかなるだろうって思ってた。彼の演奏スタイルやメソッドは脳みそに刻み込んであったしな。オーディションの場所に着いたら、フランクから「Cheapness」をやってみろって言われた。これはハッタリで上手くやれた。次に、ピアノで「Strictly Genteel」を弾けって言われた。楽譜を目の前に置いてくれたが、読譜ができないんで、記憶を頼りに弾き始めた。フランクも読譜が上手くないようで、どこを弾いてるのか、俺の肩越しに見ていたが、よく判らないようだった。そうしたら、弾くのをやめさせて、「譜面を読んでるのか?」って聞いてきた。俺が「いいえ」って答えたら、彼は大笑いして、で、採用になった。彼と同じように音楽をやる奴が見つかったってことでね。


ちなみに、「PMRC」ってのは「俗悪な音楽」を禁止しようって政治圧力団体で、青少年に不適切、子供の心を壊すってことで、ザッパの音楽もやり玉に上げてた。

→ Uncyclopedia - PMRC
→ Wikipedia - ペアレンタル・アドバイザリー

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