コージー・パウエル、ジェフ・ベックを語る (自らのキャリアを語る (2/12))
1998年に不慮の事故で亡くなってしまったコージー・パウエルだけれども、これは1996年のインタビューとのこと。Joe Geesinってロック評論家の個人サイトの記事より。かなり貴重。今回はジェフ・ベック・グループ (いわゆる第二期) の話。
→ Joe Geesin - Freelance Music Journalist > Cozy Powell Interview
ジェフ・ベックと組んだきっかけは何ですか。
- 当時ジェフのマネージャーだったピーター・グラント (レッド・ツェッペリンのマネージャーとして有名) に、ある奴が推薦してくれたんだよ。バーミンガムで「Mothers Club」を経営してたフィル・マイアットってのが、「ここにはすごいドラマーが二人いる、一人はジョン・ボーナム、もう一人はコージー・パウエルっていうんだ」、って彼に言ってくれてさ。その後のことは、歴史が語ってくれてる。ジョンはジミーやロバートのザ・ニュー・ヤードバーズとギグをやったばかりだった。俺は奴らみんなと仲良かったよ。ジェフがオーディションをやるって教えてくれたんで、車を借りて、ドラムキットを放り込んで、駆けつけた。会場には30人くらいいたかな。そして、俺に決まったんだ。
モータウンのカバー・アルバムはどうなったんですか。
-
俺の仕事の内で一番知られてないやつから聞いてくるか。テープのコピーを持ってるよ。だが、テスト・プレスすらやらなかった。
-
モータウンのヒット曲を録音して、基本はインストゥルメンタルのアルバムを作ろうってんで、デトロイトのモータウンまで行った。あそこの大勢のセッション・ミュージシャンに手伝ってもらうためにな。まだジェフと組んだばかりで、1969年だったかな。ジェフは、まずドラマーからだ、ってことでオーディションで俺を見つけて、それで次にモータウンに一緒に行ったわけだ。「Reach Out I'll Be There」とか「Losing You」とか録音したな。結局、7トラックか8トラックくらい作った。
-
ジェフはリードは弾かずに、リズムギターをやった。だが、何か気に入らない話でもあったのか、プロデューサーのミッキー・モストとうまく行かなかったのか、何だったか判らないが、そのままお蔵入りになっちまった。
それがミッキー・モストに会った最初ですか。
- そうだ。
たぶん、これが現存する最古のコージーの映像だろうと思う。当時24歳。ジェフ・ベック方面では有名な映像で、第二期ジェフ・ベック・グループが1972年にドイツの「Beat Club」って番組に出演した時のスタジオ・ライブ。カラー・バージョンもあるんだけど、当時の流行りで、背景がクロマキー・ブルーに塗られてるんで、こっちのモノクロ・バージョンのほうが何となくかっこいい気がする。
→ YouTube | Jeff Beck Group - Beat Club 1972
ちなみに、「(I Know) I'm Losing You」は、ロッド・スチュワートもアルバム「Every Picture Tells a Story」でカバーしてたりする (原曲よりかっこいいかも)。元はザ・テンプテーションズ。「Reach Out I'll Be There」のほうは、元はフォー・トップス。いや、ジェフ・ベック・バージョンを聴いてみたい。
次回は、ミッキー・モストから始まってハマーなどの話。
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