ジェフ・ポーカロ、トトなどを語る (3/5)
1992年に38歳の若さで亡くなったジェフ・ポーカロについて、「DRUM! Magazine」誌の1997年の記事が2012年10月にウェブに掲載されたもの。二部構成になっていて、前半は関係者が本人を偲ぶ言葉が集められている。後半は、本人の生前ほぼ最後のインタビュー。おまけとして、ドラム・キットのセッティングのことが書いてある。
→ DRUM! Magazine | Jeff Porcaro's Last DRUM! Interview
トトの人気は、ここ何年か、日本やヨーロッパでは着実に上がってますが、米国では何だか落ちてきてますね。活動の打切りを考えてたって噂は本当ですか。
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再編成や改名をってことなら、たしかに考えてた。問題は、いったん商業的に成功したら、ずっと成功し続けてないといけないってことなんだ。ショービジネスにうまく乗っかって、大成功してるバンドも沢山ある。売れ線の音楽をやって、そういうふうに振る舞ってね。だけど、私たちは、パーティに出るとか、メディアのイベントに出るとか、そんなので顔をつないでいくなんてのは、性に合わないんだ。それに、年をとると、若い頃のようにはできなくなる。かつらとかで外見を変えながら、それでも音楽に真摯に向き合うなんてのは、まやかしだよ。そんなことはやりたくない。それで、キャリアを築くのとは逆向きの決断をしたんだ。
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「Toto IV」がグラミー賞とかを総なめにした時、普通なら世界ツアーをやるのが当然だろう。だけど、私たちは、「ツアーはやらない。9ヶ月もずっとやってきてて、もう沢山だ。次のアルバムを作りたいんだ」。今思えば、ツアーをやるべきだったんだろうな。あれだけのアルバムは二度と作れなかったし、あれだけ稼げた時代も二度と来なかったし。
MTVの影響は、何かあったりしましたか。
- 個人的には、ビデオ作りに無駄金を使いすぎたって感じてる。Totoので見るに値するのは、ライブ・ビデオだけだよ。私たちはライブ・ビデオが作れるバンドの一つだと思ってる。シングル曲をライブでやったのを収録すれば、それで立派なビデオになる。私たちはちゃんと音楽がやれるんだから。誰かが私たちに化粧させて、「よし、口パクだ」なんて言い出したら、そんなのは自分たちじゃない。けど、そういう姿勢が裏目に出てるんだろうな。もう、そういう時代じゃなくなってしまったんだ。
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