ロバート・モーグ、シンセサイザーを語る (9/10)

10 August 2017  |  Tags: Robert Moog

シンセサイザーの父、ロバート (ボブ)・モーグが、自らの半生などを語っている。Red Bull Music Academyの2003年の公開インタビューより。なお、本人は2005年に亡くなった。

→ Red Bull Music Academy | Bob Moog


ディジタルってのは、レゴで建物や動物を作ると、どんな小さいブロックを使ってもガタガタが残る、みたいな感じですか。

  • そうそう、そう考えるといいね。どうやって身近な例で説明すればいいか、ずっと探してたんだけど。

  • ギターであれバイオリンであれドラムスであれ電気楽器であれ、何かを演奏する時には、実際に指を使うだけじゃない楽器との繋がりが出来る。「スピリチュアル」って言葉は使いたくないが、ある力があって、何かすると何か返ってくる。それはシンセサイザーにも明らかにあるんだ。

  • 例えば、触る機械をことごとく壊す人が何人もいる。そういう人がコンピューターを使うと、なぜか10分後には必ずフリーズしてる。はっきり言って、私は逆だ。動きそうもない機械も、私が触ると動き出す。君たちだって、そういう関係を楽器との間に築いてるんだ。Powerbook G4やG5との間に築く人もいるだろう。こいつ (Voyager) やKorg Tritonとの間にだって築くことができる。

電子回路の巫女さん (霊魂の口寄せをする人) ですか。

  • あはは、いい言いかただね (笑)。私は、それをデザインした立場でも、楽器と繋がってるしね。音楽を作るためにそれを使ってるんじゃないんだよ。それで満足してる。

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