スティーヴ・リリーホワイト、U2「War」を語る (自ら代表作を語る (4/8))
「MusicRadar」の2011年2月の記事より。プロデューサー、スティーヴ・リリーホワイトが代表的な仕事として16枚のアルバムを選んだ内から抜粋。第4回はU2「War」(1983年)。
→ Production Legend Steve Lillywhite on 16 Career Defining Records
- 当時は、1つのバンドのプロデュースはアルバム1枚しかできないってアホな考えを持っててね。こっちは他のバンドもプロデュースできるんだから、バンドだって他の人にプロデュースしてもらうべきだよなって思ってたんだ。それで、U2にも「Boy」の後、他の人を使ってくれって言った。彼らはサンディ・パールマン (ザ・クラッシュなどのプロデューサー) と仕事しようとしてたが、1982年のある日、ボノから電話があって、「9月は何やってる?」。今でもそんなだけど。「October」では彼ら自身、やりたいことがはっきりしてなかったが、「War」では明確だった。曲の面でも歌詞の面でも、アートを目指してたんだ。根源的な形でね。XTCは頭でアートしてるが、U2は心でアートしようとしていた。「War」の最大の目標の一つは、ライブでのパワーをうまく捉えることだった。ボノがジ・エッジに「違う、違う。ジ・エッジみたいに弾くな!ザ・クラッシュのミック・ジョーンズみたいに弾け」って何度も繰り返してたのを憶えてるよ。
実際には、U2は「War」の後、深刻な行き詰まりを感じていて、バンドの解散すら考えていた (聖職者になろうとしたらしい)。それで、新しい方向を探さないとってことで、ジ・エッジがブライアン・イーノの音楽を気に入っていたので、彼にプロデュースを頼んでみることになった。結果は、誰もが知ってる通り。
次回はザ・ローリング・ストーンズの予定。
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