エディ・ジョブスン、過去30年を語る (8/16)

28 September 2012  |  Tags: Eddie Jobson

ジェスロ・タルにゲスト参加したり、ちょっとソロアルバムを作ったりした後、いわゆる「音楽界」の表面からはほとんど消えてしまって、数年前にUKZで蘇ってきたエディ・ジョブスンが、ある意味で最も充実していたその30年間について語っている。「Dutch Progressive Rock Page」ってオランダのサイトの2011年8月の記事より。ジョブスンのインタビューはすごく貴重だが、そうとう長い。

→ Dutch Progressive Rock Page - Interview with Eddie Jobson (UKZ / U-Z)


  • Zealots Loungeのサイト (www.zealotslounge.com) は、新しい試みの一部なんだ。CDの売上げはどんどん落ちて、これまでのレコード業界は崩壊しようとしている。どうやって生き延びるか、どうやって音楽を作っていくか、考え直さないといけない。それで私自身はファンと直接に向き合うことにした。私の音楽を気に入ってくれて、もっと聴きたいなら、もっとコンサートを見たいなら、私に音楽作りを続けて欲しいなら、ちょっと投資して支援してもらえないかな、ってことだ。バッハやチャイコフスキーの時代には、パトロンがいた。それと同じだよ。ファン自身にパトロンになってもらって、他では聴けない曲、他では見られない映像を提供する。コンサートの優待とかミーティングとかもね。

  • レコード会社やプロモーターたちは、アートのためではなく、金のために働いている。新しい音楽、新しい発想、新しいアーティストなんかには投資しようとしない。このシステムが崩壊した後、どうすればいいのかは、なかなか判らない。私が考えているのは、もしもちょっと投資してくれる個人が十分な数だけ集まったら、Zealots Loungeで、そういうパトロンたちに聴いてもらう。商売なんか考えない。売るために音楽を作ることもしない。CDを売るためにアルバムを作ることもしない。そんなふうに考え始めたのは1980年頃だ。当時はメジャーレーベルと契約していたけれども、それ以外の活動は全て自分でやる。小さく保って、最新技術を使って、自分でコントロールする。30年かけて、そのやりかたを身につけてきたんだよ。


2012/4/9 ではエイドリアン・ブリューが、2012/4/23 ではスティーヴ・ヴァイも、全く同じような問題意識を持ってる。向かう方向はそれぞれ微妙に違ってるけど。

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