エディ・ジョブスン、過去30年を語る (1/16)
ジェスロ・タルにゲスト参加したり、ちょっとソロアルバムを作ったりした後、いわゆる「音楽界」の表面からはほとんど消えてしまって、数年前にUKZで蘇ってきたエディ・ジョブスンが、ある意味で最も充実していたその30年間について語っている。「Dutch Progressive Rock Page」ってオランダのサイトの2011年8月の記事より。ジョブスンのインタビューはすごく貴重だが、そうとう長い。
→ Dutch Progressive Rock Page - Interview with Eddie Jobson (UKZ / U-Z)
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ライブ活動をしなくなったのは、1981年にジェスロ・タルのツアーから降りた時からだが、二度とやらないとか特に決心した訳じゃない。結果的にそうなったんだ。正直に言って、ライブがスタジオほど気に入ったことは一度もない。スタジオでちまちまと作業する、コントロールしやすい環境で細かいことにこだわる、私はそういう人間なんだ。ライブじゃそんなことはできない。全体像をざっくりってことになるが、それは趣味じゃない。もう一つ、他の人たちと違って、賞賛の言葉や聴衆の喝采なんかどうでもいい。25,000人の聴衆が喝采してくれたとしても、彼らは一週間後には、私にはどうでもいいような別の人に同じように喝采してるだろう。だから、ライブをやめてスタジオ活動に専念するのは簡単だった。
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当時、プログレッシブ・ロックの波は終わったって感じていて、なのでUK を解散した。だが、その波がどれだけ徹底的に終わったのか、1980年代の半ばまで、完全には判ってなかったと思う。音楽産業が全く変わって、もはやプログレッシブ・ロックの市場はどこにもなくなった。だが、まだ20代前半ですごく若かったんで、別の場所を探さないといけなかった。それで、プライベート・ミュージック・レーベル (タンジェリン・ドリームのペーター・バウマンが主宰) から「Theme of Secrets」を出した。当時は私のような人間には良い場所だったが、その後は急速にニューエイジに方向転換してったんで、そこもだんだん居心地が悪くなった。
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その後、コマーシャルやTV番組に係わるようになったが、それは彼らのほうからアプローチしてきたんだ。「Theme of Secrets」の音は今聴くと1980年代そのものかも知れないが、当時は全く新鮮だった。そのおかげだ。それ以前にYAMAHA CS-80の最初のモデルを買って、UKのデビューアルバムから使ったことで、あれは「私の音」って位置づけになってた。同じように、Synclavierの最初のモデルを買って、「Theme of Secrets」で使った。それまで誰も聴いたことのない音だったんで、とても新鮮に聞こえたんだよ。最初に作ったコマーシャル用の音楽は、世界的な賞 (Clio Award) の「ベスト・オリジナル・スコア」部門を受賞した。それが映像用の音楽をやるようになったきっかけだ。挑戦だったが、学ぶこと、成長することは大好きだからね。
→ 2012/8/7 にちょっとだけ予告したインタビュー。ライブは好きじゃないそうだけど、U-ZやUKZや「UK再結成」の活動をどう考えてるのかは、いずれ話の中で出てくる。
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