エディ・ジョブスン、UKと、そしてプログレの終焉を語る
「Cruise to the Edge」の船上でのインタビューとのこと。「Miami New Times」っていうマイアミのローカル紙の2013年3月の記事より。知ってる人は知ってるだろうけど、ジョブスン、ウェットン、ボジオ + アレックス・マハチェクの「再結成UK」で、イエス、カール・パーマー、スティーヴ・ハケットなんかと一緒に、この「プログレ・クルーズ」に参加している。
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まさかクルーズ船で演奏するほど落ちぶれるとは思ってもいなかったよ (大笑)。いや、これはただのツーリストが乗る普通のクルーズじゃない。フェスティバルを船上でやってるみたいなものなんだ。
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UKはこんなふうに出来上がった。キング・クリムゾンが「Red」期の最後にライブアルバム「USA」を作った時、呼ばれてスタジオでオーバーダブを録音した。その後、彼らは解散し、私はアメリカに帰った。1年後、ザッパのコンサートの後で彼らが訪ねてきて、キング・クリムゾンを違う名前で再結成するのはどうかな、メンバーはロバート・フリップ、ビル・ブルフォード、ジョン・ウェットン、そして私に加わって欲しい、そう言うんだ。私はザッパのバンドを離れて、イギリスに渡った。そうしたら、ロバートが参加をやめてしまった。それで、UKになったんだ。
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UKは1970年代の古典的なプログレッシブ・ロックの最後のバンドだろうと思う。その後、1980年代の音楽業界は、パンクやニューウェーブに占拠されてしまったからね。
このへんのUK結成のいきさつは、ファンなら誰でも知ってるだろうと思う。
「Cruise to the Edge」って何?、はこちら。ちなみに、タンジェリン・ドリームは、リーダーのエドガー・フローゼが直前に何かの事故で骨折して、参加がキャンセルになったそうな。
→ Facebook - Cruise to the Edge
とか言ってたら、へー、来年もやるんだね。今年のがよっぽど大成功だったらしい。
ところで、上の記事でインタビューした記者のブログってのが別にあって、そこにジョブスンの言葉のおまけが書いてある。(上の最初の一言の他は (笑)) そっちが実は面白い。というか、ずいぶん手厳しい。
→ Independent Ethos - Eddie Jobson of U.K. on Popular Music: "Everything's Been Superficialized"
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今のプログレッシブ・ロックはノスタルジアでしかない。実際には2種類あると思っている。1つは我々のように、かつてこのジャンルを作り出した面々で、正直に言って、すでに終わりつつある。もう1つは若い、特にイギリスのバンドで、ポーキュパイン・ツリーとかだ。活気のある「レトロ・ウェーブ」に持ち込もうとしている。
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業界のターゲットは、演奏や音楽をしっかり評価できる人たちから、スターを夢見るだけのお子様たちへ完全にシフトしてしまっている。
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例えば、クリニックがどんどん盛況になってきてる。コンサートよりも大勢が集まってきてくれたりする。だが、彼らは、どうすれば小手先の技を身につけてロックスターになれるか、それに興味を持ってるだけなんだよ。音楽に身を捧げたいとか、音楽を本当に有意義なものにしたいとか、そんなことじゃない。彼らが生まれてからずっと接してきたのが、ほんの上っ面だけで中身のない音楽ばかりだったからだ。
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彼らはそれしか知らない。それを越えることができない。もっと複雑なリズムや複雑なハーモニーを楽しめるようになれない。だから、プログレッシブ・ロックも衰退するし、クラシック音楽も衰退する。そういう音楽は集中力が要るし、分析力も要る。幼い頃からそういう音楽に接して、複雑なハーモニーとそれが引き起こす感情との繋がりなんかを身につけてこないと、たぶんダメだろうな。今の子供でクラシック音楽に囲まれて育ったなんて、ほんのわずかしかいないだろう。
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