コージー・パウエル、レインボーを語る (自らのキャリアを語る (4/12))
1998年に不慮の事故で亡くなってしまったコージー・パウエルだけれども、これは1996年のインタビューとのこと。Joe Geesinってロック評論家の個人サイトの記事より。かなり貴重。今回はレインボーのオーディションとかの話。
→ Joe Geesin - Freelance Music Journalist > Cozy Powell Interview
リッチー・ブラックモアは、オーディションでドラマーを必死に探してたそうですが。
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俺は77番か80番か、それくらいだった。ドラマーにはものすごく気難しい。こんな話もある。ある男がオーディションに来て、ドラム・キットをセットして、堂に入った態度で、キットの脇でスーツケースを開けて、真っ黒な衣装に着替えて、黒いグローブをはめて、準備できましたって言った。そうしたら、リッチーが「そいつをつまみ出せ」。可哀想に、そいつは音すら出させてもらえなかったんだ。
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オーディションのことはよく憶えてる。水曜の夜にツアー・マネージャーから電話をもらって、木曜の朝にはロサンゼルスに飛んだ。飛行機を降りたら、ホテルにチェックインして、そのままオーディションだ。時間もないし、何もないし、見たこともないキットだった。100人くらいいたかな。みんなが俺を、大枚をはたいてたった今イギリスから飛んできたゴールデン・ボーイって感じで (*)、見ていた。最初にリッチーが言ったのが、「シャッフルはやれるか」。こんなんでいいかよってんで、20分くらい叩いてたら、「お前に決まりだ」。
「Rainbow Rising」はロックの古典と言われてますね。
- 俺が参加した内でベストなアルバムの1枚だな。2・3曲は、ヘヴィ・ロックってものが出来てきたあの当時の総まとめって感じで、本当に傑出してる。ドラムスもとにかくヘヴィだ。それ以来、あのアルバムでやった全てを再現するのに必死だね。俺の誇りだ。あれはミュンヘンで、すごく短い時間で作った。どの曲もほとんど2・3テイクだ。「A Light in the Black」なんか、1テイクだよ。もういっぺんやってくれって言われても、無理だな。編集に取りかかる前に、全て仕上がった。どうやるかしっかり決めて、リハーサルに入ってった。リッチーに言ったよ。「俺がちゃんとやるから、ギターのことは心配するな。後から載せてもいいんだし。トラックをちゃんと作るのが先だ」。
うむむ、音を出す以前にオーディション失格って、さすがリッチー (笑)。
(*) 原文は、みんな大枚をはたいてイギリスから飛んできてた、って読めるんだけど、それはどうも変なので、勝手にちょっと修正して意訳。
次回も、レインボーの話。
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