キース・ムーン、ザ・フー加入の経緯などを語る (8/8)

15 February 2015  |  Tags: Keith Moon, The Who

「DRUM! Magazine」誌サイトに2013年8月に載ったもの。元は1972年4月の「Melody Maker」紙の記事とのこと。原題からして「Rare Interview」なんてなってて、確かにかなり貴重だろうと思う。

→ DRUM! Magazine | Moon Probe: A Rare Interview with Keith Moon


なぜロンドンを離れたんですか。

  • チェルシー (ロンドンの一角。高級住宅街) に住んでたんだけど、だんだん変になってきたんだ。全然落ち着けない。3:05にスピークイージーが閉まるだろ。とたんに電話ががんがん鳴るし、車がわらわら家に集まってきて、みんななだれ込んでくる。毎晩だ。もう我慢できない。俺は寝たいんだ。家に帰るのが怖くて仕方ない。信じてくれないかも知れないけど。とにかく、もうあそこには住めない。それでホテルのスイーツに住むようになったわけだ。

最初の頃は、さんざんクラブめぐりしてませんでしたか。

  • そうだね。クラブは好きだよ。ジョンか俺のどっちかが必ずいただろうな。一緒に行くことも、よくあった。

ザ・フーから誰かが抜けたとして、それでもザ・フーを続けていけると思いますか。

  • 無理だな。解散するしかないだろうね。誰か一人だけ先に嫌気がさすなんてことはないと思う。誰かが抜けるとしたら、とっくにそうなってるよ。俺は一生ずっとみんなと一緒にやっていけると思ってる。ザ・フーの他に、一緒にやりたい奴なんていないしな。

タウンゼントを尊敬してますか。

  • もちろんだ。奴とは最初の頃はあまりうまく行かなくて、俺はジョンとばかりつるんでたけど。俺たちはみんな、どんどん互いに尊敬するようになってきた。ピートは言いたいことを何でも曲にできるし、俺たちがどう演奏したらいいか、いつも考えてくれてる。

家ではどんな音楽を聴いてますか。

  • サーフィン・ミュージック (ザ・ビーチボーイズとか) や1950年代のアメリカン・ポップスだね。タイトルがいかしてるし、アホみたいな歌詞もいい。「2トンのメタル (車のこと) にぞっこんだ」とかさ。「Tell Laura I Love Her」なんか、極めつけだ。

まだオックスフォード近くのホテルを持ってるんですか。

  • いや、叩き売ろうとしてるところなんだ。もう少しロンドンに近いほうがいい。

引退したらパブをやろうとか思ってませんか。

  • バーのどっちかの側にはいたいよね。

「Tell Laura I Love Her」の歌詞の大意 (そのまま載せると J#SR#C に引っかかるんで) ...

  • トミーはストック・カー・レースの広告を見て、結婚指輪を買う金を稼ぐために、ローラに「ちょっと遅れるから」と伝言して、出場する。そして、事故で死んでしまう。ローラは、チャペルで一人、トミーのために祈るのだった。

... んー、どこが面白いんだか、ちっとも判らないぞ。

それにしても、「もしもザ・フーから誰か抜けたら?」って、何とも暗示的だな。「俺は死ぬまでザ・フーと一緒」、たしかにその通りになってしまった。

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