ドニー・マッカスリン、デイヴィッド・ボウイ「★」を語る (4/10)
デイヴィッド・ボウイの最後のアルバムでバックを務めたドニー・マッカスリンが、アルバム作りについて語っている。2015年10月31日のインタビューだそうで、「Uncut」誌2016年1月号に掲載されたもの。
→ Uncut | David Bowie: the Making of ★
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デイヴィッドはほとんど全ての曲で、デモを用意してた。多くは彼が自宅で録音したものだが、何曲かは以前にトニーと誰かドラマーに手伝ってもらって作ったものらしい。2〜3曲あるって言ってた。だが、アルバムには入ってないはずだ。全部で15〜16曲くらい録音した。何曲かはレコーディングに先立ってデモをもらってたが、第2ラウンドってことで2月に再び集まった時には、その数日前にさらに5〜6曲ばかり送ってきた。すごく短時間で作ったらしい。「Blackstar」のデモなんか、スタジオ入りの前の晩に作ったんだと思う。
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レコーディングはすごくオープンな共同作業だった。アルバムで聴けるのは、だいたいデモの通りだ。即興もほんの少しはあるが、曲の長さ、バースとリフレインの構成、全てデモでしっかり作ってあった。だが、デイヴィッドは指図したわけじゃない。「ドラムはこんなふうだ」とか「ベースラインはこうじゃないと」とか、決して言わなかった。デモをどう解釈するか、ホーンやオーケストラや色々な楽器をどう加えるか、我々に任せてくれたんだ。よく判らない時には、とりあえずやってみて、「どう思いますか」って聴いてみる。彼はいつも全面的に受け入れてくれた。サックスのソロなんか、私の即興だが、そういうやり取りを一瞬の内にやる。彼は「ここがソロの場所だよ」って言うだけだが。
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デイヴィッドは我々の直感をとことん信頼してくれてたんだと思う。互いにボールを投げ合って、それでも彼が持ってきた枠組みの中にいる。そういう民主主義はまさにジャズの精神だ。
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