ジェフ・ベック、キース・ムーンを語る (6/17)
『ザ・フーの中でちょっといざこざが起きてたんで、俺はキースを引き抜いて、バンドを作ろうと思ったんだ』
キース・ムーンの伝記「Dear Boy: the Life of Keith Moon」の著者が、原稿の元になったインタビューを幾つかウェブに掲げてて、その一つ。1996年とのこと。
→ Tony Fletcher's iJamming! | Jeff Beck on Keith Moon
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ザ・フーの中でちょっといざこざが起きてたんで、俺はキースを引き抜いて、バンドを作ろうと思ったんだ。どうも、とことん飲んでた時に声をかけたらしい。スタジオに奴が現れたんで、秘密の立ち上げってことセッティングした。ジミー (ペイジ) と俺で、曲は半分しか作ってなかったが、2度やったら十分だった。4か5カットで、もう手の加えようがないくらい、上手く出来た。それが、あとはリハーサルして、バンドとしてやっていくだけってなったところで、法的な問題が立ちはだかったんだ。それに、キースは、ザ・フーにおさらばしてきたはずが、なぜか元のさやに収まっちまった。
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この曲はアルバム「Truth」に、隙間を埋めるために入れた。契約の関係で、奴の名前は出せなかったけど。それと、シングル「Hi-Ho Silver Lining」のB面に入ってる。バンドとして続けられなかったのは、本当に残念だった。ペイジーと俺は、お菓子屋に来たガキみたいに盛り上がってたのにな。それ以外のことは、他にも曲があったはずだったりするが、脳みそが麻痺してたんで、思い出せない。結局、俺たちそれぞれ、ツアーに出ちまったし。
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曲の途中に奴の叫び声が入ってるだろ。その時、奴はマイクをスタンドから叩き落として、そのままいなくなっちまったんだよ (笑)。あの叫びがキースだ。マルチトラックで聴くと、ぞくぞくしてくる。最初はやけに遠慮がちに叩いてた。バスドラムが聞こえるだけだろ。それが、ブリッジで叫んでからは、いきなりロール、ワイルドなシンバルだ。その時にわざとスティックでマイクをひっぱたいてさ。ドラムスの音はそれっきりだ。だが、その録音を使うことになった。エンジニアのグリン・ジョンズが「このテイクがベストだ」って言うし。マイクが床に転がってるのにか?って。
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俺、ジョン・ポール・ジョーンズ、ニッキー・ホプキンス、ジミー・ペイジ、キース・ムーン、みんな、これはすごいことになるって、わくわくしてた。それがキースが参加できなくなって、ご破算になったんだ。
問題の曲はこれ。
→ YouTube | Beck's Bolero (1967) by the Jeff Beck Group - with backwards guitar ending
ところで、ボブ・ディランがノーベル文学賞だそうで、ついにってか、ようやくってか、めでたい限り。
ジェフ・ベックによるディランのカバーってぇと、まずはこれだろうな。ドラムスはコージー・パウエル。
→ YouTube | Jeff Beck Group - Tonight I'll be Staying Here with You
最近じゃ、こんなのもある。リズム隊はリー・スクラー (ベース仙人) + ラス・カンケルで、ベックと組むのは初めてかも。
→ YouTube | Seal and Jeff Beck - Like a Rolling Stone
一方で、ザ・フーのピート・タウンゼントによるディランのカバー。
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