デイヴ・グロール、ジミー・ペイジ&ロバート・プラントと語る (6/7)
デイヴ・グロールのブログ「Grohl's Poor Brain」(笑) にアーカイブされている記事より。雑誌「Ray Gun」の企画で、グロールがペイジとプラントの二人にインタビューしたもの。いつの記事か書いてないが、ペイジ&プラントの2枚めのアルバム「Walking into Clarksdale」 (1998) の直後なのは間違いない。
→ Grohl's Poor Brain | Page + Plant + Grohl - Ray Gun
デイヴ:何か別の (alternative) 話をしましょうか。そうですね。ニルヴァーナはお好きでしたか (自分で聞くか?(笑))。
- ロバート:そうだな。他のオルタナティブ系の奴らよりは、はるかにまともだと思ったよ。99.9%は空っぽで何の心意気も無い、ただのままごとだったからな。ただ、何か抑えきれない破滅的な運命みたいな匂いが感じられて、どきどきした。自分たちも (レッド・ツェッペリンで) 同じ道を通ってきたからだ。ボンゾを失い、仲間や家族を何人も失い、だが、その度に、実のある成果を幾つも生み出せる。そういう運命なんだ。逃れられない。自己破滅への道なんだ。
デイヴ:唐突に自分たちってものが何もなくなって、途方にくれませんでしたか。
- ロバート:その通りだ。
デイヴ:ただのクズ3人組に、そんなことが起きるなんて、夢にも思ってなかったんですよ。残されたメンバーは、それぞれのやり方で受け入れるしかありませんでした。自分はバカ笑いするしかなかったです。こんなにも身近に、こんなにも性急に、こんなにも ..... 普通に起きちまうのかよ、ってですね。
- ロバート:自分たちではどうにもならないんだ。俺たちもそうだった。俺たちの成功やそれを取り巻く状況は、どこに向かうのか、何も見えなかった。昔は、ロックンロールの世界で成功するっていっても、たかが知れてた。それを越えたらどうなるかなんて、誰も知らなかった。俺たちは越えてしまったんだ。死ぬほど怖かった。何がどうなるのか、まるで判らない。「こんなふうにしなくちゃいけないはずだよ」なんて言ってくれる人は、誰もいない。とにかく、どんどん巨大になっていくんだ。メディアも爆発的に増えていく。ロックってもの全体がデカくなっていく。ジミーもいつだか言ってたが、今じゃ雑誌の数は当時の3〜4倍に増えてる。TVもインターネットもある。だが、行き先は誰にも判らない。どうにもならない。どうしようもないんだ。
ふむ、グロールにしてみれば、ただ無邪気に「ニルヴァーナ、どうですか?」って聞いてみただけなんだろうけど、プラントにとっては、カート・コベイン (日本じゃコバーンっていう人もいる) の死とジョン・ボーナムの死を重ね合わさずにはいられなかったんだろうな。後半の、ロックが巨大になりすぎて、先行きどうなるのか恐ろしかった、ってのは本音だろうと思う。
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