トニー・ヴィスコンティ、デイヴィッド・ボウイを語る (2) (キャリアを語る (14))
プロデューサーのトニー・ヴィスコンティが、聴衆を前にしたインタビューで、これまでのキャリアを振り返って色々と語っている。「Red Bull Music Academy」が2011年にマドリッドで主催したもの。以前に紹介した 「ボウイのベルリン三部作を語る」 とかぶる箇所もあるが、できるだけ重ならないように紹介するつもり。
→ Red Bull Music Academy | Tony Visconti
ベルリン3部作を聴くと、インストゥルメンタルからヒット・チューンまで、確かに1枚のアルバムで何でもやれる人ですね。そういう方向性を決定づけて彼をスターダムにのし上げたアルバムは、どれだと思いますか。
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そうだなぁ。「Space Oddity」ではないな。同じような曲は二度と作ってない。あの曲は3回もリリースして、ようやくラジオで流してもらえるようになった。ちょうど月に人が行ったおかげだ。彼に言ったんだ。「こんな曲はもう作れないね」。実際、作らなかったし、作れなかった。その後もしばらくはヒットに恵まれなかった。
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私たちはスタジオに入って、そして私が最も気に入っている内の1枚を作り上げた。当時、アルバムの時代が始まってて、ヒットシングルがあるかどうかは、もうそれほど重要じゃなくなってた。今と違って、どのアルバムにも全体を貫くテーマがあって、人はアルバムを目当てに買うようになってたんだ。
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「The Man Who Sold the World」は驚くべきアルバムだ。ベースを弾く立場としても、誇りだね。ベースがアルバム全体にべったりまとわり付いてる。ボリュームを上げてミックスしたからね (笑)。彼の曲は本当に素晴らしい。
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「The Man Who Sold the World」って曲は、カート・コベインが有名なアンプラグド・バージョンを残してくれてるんで、彼の作った曲だって思い込んでる若い人も多い。違う。あれはボウイの曲だ。
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あのアルバムでは3種類のベースを弾いた。弓で弾くコントラバス、ベース・ギター、それと、Hagstromって楽器屋から1日だけ借りてきた8弦ベースで、12弦ギターと同じような作りだ。だから、低音部がすごく変に聴こえると思う。
→ YouTube | David Bowie - The Man Who Sold the World
→ YouTube | Nirvana - The Man Who Sold the World
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