スティーヴ・リリーホワイト、ザ・ラーズ「The La's」を語る (自ら代表作を語る (6/8))

24 March 2012  |  Tags: Steve Lillywhite, The La's

「MusicRadar」の2011年2月の記事より。プロデューサー、スティーヴ・リリーホワイトが代表的な仕事として16枚のアルバムを選んだ内から抜粋。第6回はザ・ラーズ「The La's」(1990年)。

→ Production Legend Steve Lillywhite on 16 Career Defining Records


  • アルバムを聴くと、なんだかスタジオで盛大なパーティでもやってるみたいに感じると思う。だが、作るのは、そんな楽しいもんじゃなかった。どの曲も完璧な宝石だ。だが、それを録音するのはやさしくなかった。リー・メイヴァース (バンドのソングライター) の頭ん中には曲の青写真があるんだけれども、まるでクスリでラリってるみたいに、彼を翻弄するんだ。6曲、素晴らしい録音が出来てたとする。で、7曲めで何かちょっとうまくいかなかったとする。すると彼は、何もかもダメだって思い込んじゃって、すべて最初からやり直しなんだ。アルバムがただの曲の寄せ集めじゃなくて、一つのまとまったアートだってのは、それは間違ってない。けど、そのせいで物事が終わらないってなったら、それは問題だよな。ま、それはさておき、これまで一緒に仕事したソングライターの誰と比べても、リーは引けを取らない。恐るべき才能だ。このアルバムは時代を越えてる。

ちなみに、業を煮やしたレコード会社は、最後はリリーホワイトに一人でアルバムを仕上げさせたんだそうだ。

→ Wikipedia「ラーズ」

次回はフィッシュの予定。

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