エディ・ジョブスン、過去30年を語る (5/16)
ジェスロ・タルにゲスト参加したり、ちょっとソロアルバムを作ったりした後、いわゆる「音楽界」の表面からはほとんど消えてしまって、数年前にUKZで蘇ってきたエディ・ジョブスンが、ある意味で最も充実していたその30年間について語っている。「Dutch Progressive Rock Page」ってオランダのサイトの2011年8月の記事より。ジョブスンのインタビューはすごく貴重だが、そうとう長い。
→ Dutch Progressive Rock Page - Interview with Eddie Jobson (UKZ / U-Z)
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私にとっては創造的かどうかが全てで、他人が聴いてくれるかどうかは関係ない。「Theme of Secrets」の次にくるはずだった「Theme of Mystery」を出さなかったり、「Legacy」を完成させなかった理由もそれだ。何年もずっと折々に「Legacy」アルバムの制作を進めてた訳だけど、ある時に、もうこれ以上やることもないな、って感じたんだ。作る過程で沢山のことを学んだ。色々と素晴らしい体験もしたよ。世界中を回って、プラハ交響楽団を指揮したり、大聖堂でブルガリアン・ボイスに歌ってもらったり、トニー・レヴィンと仕事したり、ピーター・ゲイブリエルのスタジオでスティーヴ・ハケットとビル・ブルフォードと仕事したり。どれも映像も収録したし。自分にはそれで十分だったんだ。
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ブルガリア民族詩の古い様式で詩を書いたりなんてこともやった。ボストン大学のバルカン詩文学の教授と仕事をする機会にも恵まれて、ブルガリアン・ボイスのための歌詞を作ったりもした。誰もが「なぜ発表しないんだ」とか「いつか発表するのか」とか聞いてきたが、答えはノーだ。アルバムの構成を決めて、全てをミキシングして、ジャケットをデザインして、プレス生産して、レコード会社と契約して、店に並べてもらって、ってそういう全ての作業は機械的で、私には実に鬱陶しいだけだったんだよ。
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現在は特にそうだけど、私の人生はずっと、自分がやりたいことと、人から期待されていることと、どうバランスを取るかなんだ。もちろんファンは大切で、1970年代や1980年代、そしてここ数年の私の音楽を聴いてくれるのは、有難く思ってる。だが、もしも期待に応えるだけなら、残りの人生ずっと、ジョン・ウェットンと組んで「In the Dead of Night」をやってればいい。現在は、それもある程度までは気にならなくなってきた。だが、あれは34年も前の曲だ。それで、どういう形でどこまで過去を振り返るか、絞り込むことにして、私以外は皆ゲストのU-Zプロジェクトでやることに決めたんだ。こないだ (2011年のこと) 日本でウェットンと公演した時も、日本のプロモーターは「UK再結成」って称して売ったんだけれども、自分にとってはU-Zプロジェクトの一環だった。プログレッシブ・ロック時代への賛歌 (tribute) ってことでね。
最後の数行は、2012/8/7 にすでにちょっと紹介したのと同じ。それにしても、この「Legacy」はぜひとも完成させてリリースして欲しかった。
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