アンディ・サマーズ、ザ・ポリスの音楽を語る (4/9)

15 June 2013  |  Tags: Andy Summers, The Police

ザ・ポリスのギタリストとして有名なアンディ・サマーズだけど、1960年代からソフト・マシーンやジ・アニマルズに参加してたり、ザ・ポリスの解散後はソロで活動してるし、文筆家や写真家としても評価が高い。「Guitar International」サイトの2010年3月の記事より。すごく長いので、主だった部分を抜き出して紹介する。

→ Guitar International - Andy Summers Interview: Guitars, the Police and Mudra Hand Gestures


様々な音楽活動は、ザ・ポリスにはどのように役立ちましたか。

  • 最初、スチュワートは22歳、スティングはたしか23くらいで、私はスチュワートより10だけ年上だった。私はそれまでに幾つもバンドを渡り歩いてきてたし、なので、バンドとして良い音が出せるように、物ごとを調整したり、バランスを取ったり、そういう役目だった。それまでクラシック・ギターをやってたし、大学に通ってたし、それがエレクトリック・ギターに戻ってきたんで、やる気満々だった。あとどれくらいギターでやっていけるか判らなかったんで、必死だったって言ってもいい。ただの「バンドの一員」になるつもりはなかったんで、ザ・ポリスはまさに私にとって転機だったんだ。他の二人もそうだったが、とにかく成功させたかった。やれる限りのことをやった。

バンド活動とソロ活動はどう違いますか。

  • どっちも同じように楽しいが、位置づけが違う。ザ・ポリスの再結成ツアーは、心底から熱中したし、楽しめたし、「戻ってきた」、そんな懐かしい感じだった。自分のバンドじゃ、曲作りも全て自分だしソロも全て自分だけど、「ロックバンド」じゃ、自分のパートをきっちりこなした上で、パートどうしの応酬をして、全員でさらに違うものを目指していく。挑戦を受けたり技量や経験を試されたり、そんな感じが本当に楽しいんだ。

  • ザ・ポリスの久々の再結成ツアーでは、ただ軟弱に昔のヒット曲をなぞるだけじゃいけない。強烈にぶちかまして、改めて誰をも打ちのめさないといけない。そういう姿勢で臨んだ。バンドが休止してた間も、すごい数のギグを重ねてきてたわけだから、そういったギグやレコーディングの経験を全て注ぎ込んだ。テクニカルな面では、これまでで最高の音が作れたと思う。

  • あえて言うなら、ちょっとばかり負の面が一つだけあった。同じセットリストで何度も何度も何度もやってると、少し飽きてくるんだよな。それまでずっと、毎晩違うセットリストで、その度に違う即興で、リハーサルもなしでドラマーと合わせながら、曲がどうなっていくかも判らない、そんなふうにやってきてたんでね。巨大で金のかかったショーじゃ、そんなことはできないよ。

  • だが、たいていの人は判らないと思うけど、ある意味、いつもギリギリの勝負だった。イヤホンで8ビートを聞きながら、ジャストなタイミングで例えば「Message in a Bottle」に入ってかないといけない。はずしたら、全てぶち壊しだ。全力で演奏する、ソロを弾きまくる、そういうのと同時に、タイミングを正確に合わせながら、かつ、ショーを盛り上げる。つまり、何千もの観衆の前で、1時間半ずっと秒単位でこなしていく。それには恐ろしい集中力が要るんだ。

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