ロビー・クリーガー、「Light My Fire」を語る (30人のギタリスト、この1曲を語る (5/30))

16 February 2014  |  Tags: 30 by 30, Robby Krieger, The Doors

「Guitar World」誌サイトの「ベテラン・ギタリスト30人が語る、この曲でみんなの記憶に残りたい」って記事より。パート1は2014年1月、パート2は、なぜか1より古くて、2013年11月。元々は雑誌の2002年5月号に掲載されたものだそうだ。

→ Guitar World | Thirty Guitar Legends Choose the Song They'd Most Want to Be Remembered by, Part 1


「Light My Fire」(ザ・ドアーズ「The Doors」(1967))

  • 「Light My Fire」は、1967年の夏、「ラブ&ピース」の時代の雰囲気をうまく表してると思う。あの夏、サンフランシスコをはじめ、カリフォルニア全土は、全く新しい時代が始まろうとしてる感じだった。リハーサルをやってたある日、ジム・モリスン (ザ・ドアーズのボーカル。1971年に27歳で死去) が、メンバーそれぞれで曲を書いてみようぜ、って言い出した。それで一晩で書いたのがこの曲だ。俺が書いた最初の曲だ。

  • 長いソロ (中盤の3分以上の間奏のこと) は、偉大なジョン・コルトレーンのモード・ジャズを元にしてる。マイルス・デイヴィスが「Kind of Blue」を、コルトレーンが「My Favorite Things」を作るまで、ジャズはビバップが主流で、高速でトリッキーな転調ばかりになっていた。それで彼らは考えたんだ。幾つものコードで演奏して格好よく聴かせるのは簡単だ。だが、コード1つか2つだけだったら何がやれる? ペンタトニック以外で何かやれるか? それがモードだ。1つのコードの上でスケールを、これまで誰もやったことのないところまで展開すると、どうなる? それがモード奏法の始まりだ。ロックにもすごい影響を与えた。この曲のソロは、コルトレーンの「My Favorite Things」と同じ2つのコードを使ってる。AマイナーとBマイナーだ。「Light My Fire」は、新しい時代に火を付けて (light a fire)、新しいビジョンに目を開かせる手助けになったと思う。40年後の今でも、時代を越えて生き残ってるだろ。


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