トニー・レヴィン、新生キング・クリムゾンを語る (9/11)

09 August 2016  |  Tags: Tony Levin, King Crimson

キング・クリムゾンのモントリオール公演に先立って、「Montreal Gazette」紙に載った2015年9月の記事より、二部構成になっている前半。なお、後半のギャヴィン・ハリスンは、2015/12/15 から紹介した。

→ Montreal Gazette | King Crimson's Tony Levin and Gavin Harrison: the Complete Conversation


キング・クリムゾンの今後は判らないってことですね。アルバムを作る可能性はあったりしますか。

  • そんな話は出てないな。スタジオアルバムを作るだけの材料はないと思う。ファンの一人としては、いつか出ると嬉しいけどね (笑)。バンドはずっとやっていく可能性がある。実際、2016年の予定も入ってるし。ただ、それ以上は今は言えない。私自身、来年 (2016年) 1月の予定だって、そうならないかも知れないんだし (笑)。

新しい材料ってことでは、ダブルトリオの時と同じように、ステージでの即興が試行錯誤の舞台ってふうにはなりませんか。

  • そうだね。最初は両方から攻めるみたいな感じだった。ボーカルの曲でもどんどん即興を入れたり、一方で、しっかり作り込んだ曲をやったり。今はすごく良い新曲を幾つかライブでやってるんで、作曲のほうが勝ってるような気がする。もちろん即興もやるし、さらに新曲も増えてる。3人のドラムスだけの新曲ってのも、ツアーごとに2〜3曲ある。割り込む隙が用意してあるんで、そこに残りの4人が入ってって、新しい曲になったりするんだ。

ボーカル入りですか。

  • その通り。ライブで何をやるかは決まってないけど、今回 (モントリオールでは)「Radical Action」と「Meltdown」って2曲は必ずやると思う。「Radical Action」はインストゥルメンタル、「Meltdown」はボーカル入りだ。2曲つながってるんで1曲だと思うかも知れないが、今のバンドをよく表してる曲じゃないかな。昔のクリムゾンの雰囲気を残しつつ、新しいからだ。少なくとも私にとってはね。最後は聞き手が判断することだけど。

前回、スティック・メンの名前が出てきて思い出したけど、スティック・メンにエディ・ジョブスンが飛び入り、って2014年の映像がある。

→ YouTube | Stick Men with Eddie Jobson - "Open" Jam - April 10, 2014 on the Cruise to the Edge

「Cruise to the Edge」ってのは、豪華客船で5日間カリブ海をクルーズしながらプログレ漬け、ってイベントで、来年2月は「Yes, Kansas, Mike Portnoy, Steve Hackett, John Wetton, Spock's Beard, Patrick Moraz, Pain of Salvation」などなどが出演予定だそうだ (ウェットン、体調は復活したのか?)。アメリカのプログレ・ファンは引退した富裕層が多いってことかな。下の「関連の記事」でも様子が少し判るかも。

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